事業紹介 WORKS

防災計画・マニュアル整備

災害記録・事例集

住民向け災害記録誌の作成

  • 【発注元】

    愛媛県西予市

  • 【実施年度】

    令和2年度、令和3年度(2020年度、2021年度)

  • 災害の記憶を未来へ継ぐ

    平成30年7月豪雨は、西予市に甚大な被害をもたらし、多くの尊い命と日常の暮らしが一瞬で奪われました。西予市では、この災害の記憶と教訓を風化させず次世代に伝えることを目的に、市民向け記録誌『西予市 平成30年7月豪雨 記録と記憶 ~災害と向き合い一歩を踏み出す~』を作成しました。当社は、取材や編集など記録誌の制作を支援しました。本書では、被災の実情や復旧・復興の歩み、災害時に支え合った人々の姿、そして今なお続く想いを「記録」として残すとともに、「記憶」として心にとどめ、今後の防災・減災の備えや地域のつながりを見つめ直すきっかけとなることを目指して作成にあたりました。市民が自らの言葉で語る経験を中心に据え、防災啓発につながる実践的かつ温かみのある一冊となっています。

    【特徴】

    • 検討報告書の内容を、市民向けに写真を多く活用して分かりやすく整理した
    • 発災当時の様子や避難対応など、当時の状況を取材し、「記憶」として追体験できる内容とした

災害エスノグラフィー、オーラルヒストリーの作成

  • 災害エスノグラフィー

  • 【発注元】

    内閣府(防災担当)

  • 【実施年度】

    平成26年度、平成27年度、令和5年度(2014年度、2015年度、2023年度)

  • オーラルヒストリー

  • 【発注元】

    復興庁

  • 【実施年度】

    令和5年度、令和6年度(2023年度、2024年度)

  • 災害の現場と意思決定を、次の世代が活かす記録に

    災害エスノグラフィー

    被災地の自治体職員や住民の方々に対して、災害時に何が起き、何を感じ、どのように判断・行動したのかを丁寧に聞き取る「災害エスノグラフィー」の記録・整理業務を多数実施してきました。マニュアルでは対応しきれない混乱の中で生まれた判断や工夫には、将来の災害対応に活かせる貴重な「知恵」が詰まっており、それを誰もが学べるかたちで記録としてとりまとめています。災害エスノグラフィーは、災害を追体験しながら学ぶ実践的教材として、防災・減災に携わる多くの現場で活用されています。

    【特徴】

    • 災害現場での混乱や判断の過程を、当事者の言葉で丁寧に記録し、見えにくい「暗黙知」を可視化
    • 災害を知らない人でも状況を追体験できるよう構成し、現場で何が起きるかを具体的に想像可能に
    • 単なる記録ではなく、「感じる・考える・備える」ための実践的な教材として、防災教育や研修に活用
  • オーラルヒストリー

    復興庁では、東日本大震災からの復興政策に深く関わった閣僚や国会議員、省庁幹部にインタビューを実施し、当時の意思決定の背景や課題、成果などを「オーラルヒストリー」として記録・公開しています。文書では残されにくい現場の葛藤や判断の過程を、記憶として丁寧に掘り起こし、将来の大規模災害時に活かせる知見として継承する意義深い取組です。当社は本プロジェクトにおいて、事前調査に基づく質問項目の設計、有識者によるインタビューへの同席と記録、内容の確認と編集を担当。政策の本質に迫る証言を記録として整理するまでを一貫して支援し、貴重な証言を未来に遺す基盤づくりを担いました。

    【特徴】

    • 意思決定の背景や現場の葛藤を、当事者の証言から掘り下げた貴重な政策記録
    • 事前調査に基づく質問設計と、丁寧な確認・修正プロセスを経て、公表可能な記録として整備
    • 注釈や略歴を加え、資料性と読みやすさを両立
  • 出典:復興庁ホームページ

個別避難計画作成と訓練実施に関する事例集の作成

  • 【発注元】

    広島県広島市

  • 【実施年度】

    令和5年度(2023年度)

  • 現場で活かせる、知恵と工夫を一冊に

    広島市では、避難行動要支援者の実効性ある避難支援体制づくりを後押しするため、「個別避難計画(わたしのひなんシート)」の作成促進や作成した計画の実効性を高めるための訓練実施などに関する市内外の好事例を収集・整理し、事例集としてとりまとめました。本事例集は、避難行動要支援者を対象とした計画作成や訓練の工夫を紹介し、地域の実情に応じた柔軟な取組を支援することを目的としています。当社は本誌の作成にあたり、現場で直面するさまざまな課題に対応するため、本人や家族による計画づくりの進め方や、地域・支援者との連携方法、個人情報の扱い方などの事例を収集・整理し、紙面にわかりやすくまとめるまでを一貫して担当しました。多様な関係者が一体となって支援体制を整えるための、実践的なヒントを提供できるよう取り組みました。

    【特徴】

    • 要支援者本人や家族による計画作成の工夫から、地域や関係機関との連携による支援体制の構築まで、幅広い事例を網羅
    • 実効性の高い避難訓練の設計や、地域の合意形成に向けた進め方、取り組みの効果を伝える現場の声など、実践に活かせる知見を整理
    • 各事例には「取組の流れ」や「ポイント」を付記し、現場での導入や応用がしやすい構成で紹介